2019年AI案件総集編!AI活用のニーズ変化についてご紹介します

このエントリーをはてなブックマークに追加


こんにちは、データデザイン部でディレクター兼プランナーをしております加藤です。

普段はお客様の事業課題に合わせ、AI・データ活用を軸に課題解決プロジェクトを推進したり、自社の新規サービスを企画、推進したりしています。
今回は、2019年に私が実際にお客様からご相談のあったAI案件について振り返り、その動向やニーズの変化についてまとめたいと思います。

目次

2019年案件トレンド

まず、年間30件以上のご相談をお受けした経験から見えてきた本年の案件トレンドについてお話します。

PoCは一巡

2019年、私が提案・推進してきたAIプロジェクト中で一番変化を感じたのは「過去のAIプロジェクトでPoC(Prof of Concept)を行い失敗したが、その後どう動けばいいかわからない」という案件でした。私は今その企業様をご支援しています。過去のプロジェクトは何が原因で失敗して今どうしてご支援できているのか、その理由はAI活用の目標設定具体化でお話したいと思います。
ここでお伝えしたいのは、“PoCは一巡している”ということです。ガートナー社が提供する日本におけるテクノロジのハイプ・サイクルでも人工知能(AI)は技術的に幻滅期、つまり現実的な使われ方が理解され始めた頃だと示されていますが、私自身も肌で感じています。AIは魔法だからなんでもできる、と思っていたところから限界が見え始めご相談がくる、という時代流れから来た案件だと思います。

AI活用の目標具体化

なぜAIプロジェクトは失敗するのか?その理由は簡単で、要求精度が高いからです。ある数値の予測に対して、極端な例で100%の精度での予測や人間を超える精度の予測が求められ、アウトプットが要求を満たせずにお客様はAIに失望、失敗だと判断してしまうのです。

では、その失敗をどう乗り越えるのか。これも簡単で目標を具体化するのです。例えば、AIで故障検知をする場合多くは、全体の検品数から正しく故障有無を判定できた検品数を割合で示す指標(精度:Accuracy)が使われがちですが、これは数ある指標のうちの一つでしかありません。(ここの深堀りも重要ですが、記事の本論ではないため興味がある方はこちら株式会社KICONIA WORKSさんのブログをご覧ください。)
大切なのは予測をしたその先で、精度が目標ではないはずです。故障検知でいうと、「故障品を出荷前に取り除き、顧客の満足度低下を防ぐ」ことが目標ですよね。すると予測は自ずと精度ではなく、いかにして漏れなく、かつ少ない量で故障品と判定できるかにフォーカスするはずです。(故障と判定した中に正常品が多少含まれていても問題ないと判断できる場合)
故障検知の他にも、私が取り組むAIプロジェクトでは、全て目標を具体化して取り組みます。目標は精度ではありません。ビジネス価値に立脚した評価指標である必要があります。

この目標具体化についても、2019年のトレンドにふさわしいと考えています。昨年は、お話しても理解して頂けるお客様が少なかった印象です。ユーザー側(お客様)は「AIは高精度」と過度な期待を持ちすぎていたのに対し、ベンダー側(AI開発企業)は高精度を確約してしまったのでしょう。その結果、今年は精度が出ないことをプロジェクトの失敗要因として頓挫し次のアクションを模索する、そんな年だったかなと考えています。

アドバイザリーや人材育成を頼まれることも

もう1つのトレンドとしては、プロジェクトの推進支援(アドバイザリー)のご依頼や課題解決型データサイエンティストの育成依頼が複数ありました。この理由については大き2つあると思っています。

学習コストの低下

1つめは学習コストの低下です。今やAI(定義は曖昧ではあるが)を低コストで学ベる講座は世の中にたくさんあります。(興味のある方はこちらAINOWさんの記事をご覧ください。)無料のものも数多く存在し、数年前と比較して遥かに学習の障壁は下がっていると言えるでしょう。
これは裏を返せば、中途半端に習得した状態で予測モデル等を開発できてしまうということです。そうすると何が起こるか。。「本当にこの予測モデルは有用かわからない。。」「運用方法がわからない。。」などの問題が起きるのです。そうした場合、適切に評価できる人材がいないため、既にビジネスユースで通用するAI実装スキルを持つ企業にアドバイスや育成を求めることになるのです。
(弊社でもこのニーズを支援するプランを検討中です。ご要望ありましたらぜひご相談ください。)

プロジェクトマネージャーの欠如

2つめはAIプロジェクトのディレクション経験がある人がおらず、うまく進められないということです。先ほど述べた通り、AI“技術”の学習コストは下がっていますが、プロジェクト推進ノウハウの学習プログラムはどこにもありません。これは、多種多様な業界のプロジェクト推進を経験している弊社のようなAIベンダーならではのノウハウだと考えています。

このような2つの理由から、プロジェクト推進のアドバイザリーや人材育成の相談が増えた年だったと感じています。

2020年案件トレンド予想

では、2020年はどうなるのか。筆者の独断と偏見によりズバリ予想します。

データ取得・整備が流行る!?

先に述べた通り、AIプロジェクトのPoCは一巡しています。AIに失望した企業が、そのPoCの教訓から目標を具体的にした上で、プロジェクトを再出発すると見えてくるもの。。それは、データの重要性だと考えています。AIモデルを目標に合わせ適切に評価した結果、見えてくる課題はデータの量や質の欠如です。ここからプロジェクトはデータの取得方法や新しいデータの収集を検討するフェーズとなるでしょう。(詳しくは、弊社で開催した「AI TALK NIGHT」のレポート記事をご覧ください。)

データホルダーが増える!?

データ取得・整備に取り掛かる企業は、自らをデータホルダー企業(他社にはない独自データを保有している企業)と自覚し、データ間の取引などに取り組むようになるかもしれません。

データが取れない(取ろうとしない)企業はAI投資をやめる!?

一方、データ取得・整備に取り掛からない企業も出てくるでしょう。PoCの結果精度が出ないままで目標を具体化して再出発できなかった企業がそうなると考えてます。AIの価値にも、データの価値にも気づけず、AI投資をやめてしまうかもしれません。

AI活用”二極化”の時代到来か!?

PoCの成功・失敗に問わず、AI・データの価値に気づいて投資を続ける企業とPoCの失敗から投資をやめてしまう企業が“二極化”するでしょう。その結果、恩恵を受けるのはどちちの企業か。我々は前者を全力で支援します。

2020年もどうぞよろしくお願いいたします。

まとめ

この記事では、2019年の案件傾向と2020年のトレンド予測についてご説明しました。本記事が今後のAI活用の発展に少しでも貢献できれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

セミナーでAI関連情報をアップデート

起業の抱える課題をデータで解決するために必要なノウハウや情報を得られる、AIセミナーとイベントを随時開催しております。
データ活用とAI界隈の最新アップデートのチャンスです。
どうぞお見逃しなく!

セミナー&イベントスケジュール

WRITER
Daiki Kato

ディレクター兼プランナー

加藤 大己Daiki Kato

主にメーカーやサービス業のAI・データ活用プロジェクトを複数推進。また、新規AI・データ活用サービスの企画・推進も担当。 JDLA Deep Learning for GENERAL 2017

最新記事

ページTOPへ