【インバウンド×AI】アフターコロナの観光業界にAIビジネスのチャンスはあるか

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こんにちは。データデザイン部でディレクターをしている福島です。

本記事では、観光におけるAIのビジネスチャンスを考えるということで、特にインバウンド(=訪日外国人観光客)ビジネスにおいてのAI活用事例と、アフターコロナでのビジネスチャンスについて私なりの考えをご紹介します。

余談ですが、最近筆者は川崎水族館(通称カワスイ)に行き、スマホのカメラをかざすと展示物の解説が出てくるという技術に感動しました。これは、AIの画像認識という技術を使っているのですが、2cmほどしかないような小さく、動いている魚も正確に検知していて、非常に興味深かったです。

カワスイ

出典:カワスイ 川崎水族館にて次世代AI展示システムLINNÉ LENS Screenをリリース

旅行先でのこういった体験はわくわくしますし、旅を彩る要素となり得ますよね。

日本に来た観光客の方にもそんな体験をしてもらえたらなぁなんて考えながら、インバウンドへのAI活用を模索していきます。

目次

インバウンドの現状

新型コロナウイルスの影響で、インバウンドは2020年7月現在、昨年同月比99.9%減と大打撃を受けています。7月の訪日観光客数は3800人で2011年の東日本大震災ぶりに大幅な減少となっています。

出典:インバウンド 訪日外国人動向

2019年時点のインバウンド消費は4.8兆円で、日本の観光業を支えるものでした。日本の観光産業は、日本の輸出産業の中で第3位につく市場規模で、それを大きく支えていたのがインバウンドだったといえます。

外務省は2030年までに”観光者数6000万人×旅行消費額15兆円”の「観光先進国」になるという目標を掲げており、国からの後押しも大きい産業分野となっています。

インバウンド向けAI活用事例

ここでインバウンド向けAI活用事例を3つご紹介します。

事例1. SNSの分析による観光コンテンツ抽出事例

中国語と英語のSNS分析から、知られざる観光コンテンツを発掘

滋賀県と観光庁が行った施策で、中国語と英語のSNSを解析し、隠れた観光コンテンツを抽出した事例です。これにより、地域や言語によっての人気スポットの差があることや、自治体や旅行業者などの地元関係者が意外に感じる隠れた観光資源がいくつも含まれていていることがわかったそうです。

SNS

これはAIの「自然言語分析」という技術が使われているのですが、SNSの膨大なツイートに対しても、AIは即座に収集・分析をすることが可能です。人の手だとかなりかかってしまう工数を削減でき、さらに未発見の声を抽出することができるんですね。

弊社でもポジネガを使ったアンケート処理やSNSの声からの抽出が可能ですので、ご興味があればコチラを覗いてみてください。

事例2. 鉄道での翻訳端末導入事例

東京メトロ全駅で多言語翻訳アプリを導入

NTTドコモと東京メトロが多言語翻訳アプリ「はなして翻訳」を共同開発しました。従来駅に導入されていた翻訳端末は、「振替輸送」などの鉄道独特の言い回しがうまく翻訳できなかったり、構内放送には対応していなかったりといった具合でしたが、今回の開発で正確な翻訳が可能で、構内放送とも連携したアプリが開発されました。

翻訳

海外旅行で「言葉の壁」が障壁となることは少なくありませんが、こういった正確で多言語に対応したサービスがあると旅行先でも安心ですよね。言葉の壁を払拭するようなAIは、今後も確実に需要があります。

事例3. ムスリム・ビーガン向け可食食品判定事例

アプリによる食品判定システムでムスリム、ビーガン向けの食品選びをサポート

セブンアンドアイは、画像認証アプリを利用して商品を判別する実証実験を開始しました。専用アプリから商品棚を撮影すると、画面上に様々な色の枠が表示されて食べられる商品を判別できる仕組みです。日本では近年、イスラム教徒の割合が多い東南アジアやビーガンの方などの訪日客が増加している傾向にあり、安全な食の快適な判定のために実用化が期待されています。

この事例のように、「言葉の壁」だけではなく、宗教性や文化の違いによって生まれる課題にアプローチをする方法も考えられます。また、この事例はAIの「画像解析」という技術を用いていますが、私ならカメラをかざすだけで現地の値段から日本円に換算してくれる、しかもその日のレートを反映してくれているといったサービスがあればなぁと考えてみたりもします。うん、作ろうかな。

インバウンドにAIビジネスのチャンスはあるか

前述のとおり、インバウンドは大幅に落ち込み、今すぐのビジネスチャンスは少ないですが、私はアフターコロナの世界線で、AIビジネスにはチャンスがあると思っています。

その理由としては、いずれ観光客は帰ってくるから、そしてコロナ禍だからこそ需要が生まれる技術があるからです。

2021年には東京オリンピックが開催予定で、おそらく無観客ってことはないんじゃないかなと思います。IOC会長も7月の記者会見で「無観客(開催)は望んでない」と強調し、観客を入れて大会の開催を目指すとしています。政府や行政からすればオリンピックこそ日本の技術力を世界にアピールする絶好の機会です。そしてオリンピックを皮切りとして観光客は徐々に戻ってくることを思うと、ここにチャンスの兆しが見えますね。

また、コロナ禍だからこそ需要が生まれる技術(密を避ける仕組み、オンライン体験、非接触〇〇など)やデータ活用方法もあり、これらも充分にビジネスチャンスになり得ます。実際にコロナが流行してから活用され始めた事例も多く、アフターコロナの観光業界も、技術でアプローチすることができるはずです。

元々観光とAIは相性が良いと言われています。インバウンドが再度盛り上がってきた際にスタートダッシュできるよう、今からチャンスを模索するのはいかがでしょうか。

「観光×データ活用」に興味を持った方は、ぜひこちらの「衛星データを用いた観光資源発掘」のebookをご覧ください。「観光資源の発掘」という課題に対し、実際の弊社提供データを用いて取り組んだ分析例をご覧いただけます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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その中で、定量的なデータを用いた意思決定は非常に強力な武器となります。
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WRITER
Yurina Fukushima

Yurina Fukushima

福島   ゆりな Yurina Fukushima

2020年度富士通クラウドテクノロジーズ入社。データデザイン部ディレクター。

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