衛星データの扱い方

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弊社では、人工衛星で取得されたデータを加工・ご提供するサービス「Starflake(スターフレーク)」を提供しております。

今回はそのStarflakeで実際に行っている衛星画像の加工手法の一部をご紹介します。

目次

  1. 人工衛星データが記録する画像
  2. NDVIとNDWI
  3. 画像の作成
  4. まとめ

人工衛星データが記録する画像

人工衛星には気象や地形などの地球観測や、GPSなどの測位、通信・放送などいくつかの種類がありますが、Starflakeでは地球観測衛星のデータを使用しています。
地球観測衛星として一般的な光学衛星は、私たちが普段使用しているカメラで撮る写真に近い画像を撮影しています。しかし衛星のセンサーと通常のカメラとの大きな違いは、赤外線や紫外線など可視光以外にも、複数の波長の光を観測していることです。
この違いによって、衛星データからは通常のカメラよりも様々な情報を得ることができます。

私たちが物の色を認識できるのは、物体がその色の光を反射しているから、というのは学校の授業などで習ってご存知の方も多いと思います。
このように、物体はそれぞれ特定の波長の光を反射、吸収する性質を持っています。
これらの性質を利用し、観測データの中からいくつかの波長のデータを組み合わせることによって、特定の物のみを強調して見えるようにしたり、識別したりできるようになるのです。

NDVIとNDWI

人工衛星データから波長の組み合わせによって得られる代表的な指標として、NDVIとNDWIというものがあります。それぞれどのようなものなのか見ていきましょう。

NDVI (Normalized Difference Vegetation Index)

正規化植生指数というもので、植生の分布や活性度を表します。
以下の計算によって求めることができます。

 NDVI = (近赤外 – 赤) / (近赤外 + 赤)

NDWI (Normalized Difference Water Index)

正規化水指数というもので、水域や水分量を表します。
NDWIにはいくつかの種類と算出方法があり、それぞれ以下の計算によって求めることができます。

地表面の水域
 NDWI = (緑 – 近赤外) / (緑 + 近赤外)
 NDWI = (赤 – 短波長赤外) / (赤 + 短波長赤外)

植物に含まれる水分量
 NDWI = (緑 – 短波長赤外) / (緑 + 短波長赤外)
 NDWI = (近赤外 – 短波長赤外) / (近赤外 + 短波長赤外)

Starflakeでもこの2つの指標を使用しており、NDVIをStarflake Forest、NDWIをStarflake Waterとして提供しています。

画像の作成

それでは実際に衛星画像を使ってNDVIとNDWIの画像を作ってみましょう。
まず通常のカラー画像はこんな感じです。


※元データや処理の都合で一部切れている領域があります

東京、神奈川、埼玉の辺りを中心に撮影されており、下の方には相模湾、東京湾が見えています。

次に同じ場所の近赤外の波長を観測した画像を見てみましょう。グレースケールの画像です。

よーく見るとうっすらと地形が見えますが、これだけではほぼ真っ暗で何もわかりません。
今回は割愛しますが、同様に他の波長の画像も単体で見るとほぼ真っ暗になっています。

この近赤外の画像と赤の波長の画像を使用し、NDVIを計算すると以下の画像ができます。

白が強いところがNDVIの数値が大きい場所です。海や都心の方では黒っぽく、東京の奥多摩や埼玉の秩父など、山が多い西側のほうの地域は白くなっていることがわかります。

次に近赤外の画像と緑の波長の画像を使用し、NDWIを計算して水域を見てみましょう。
結果は以下の画像になります。

白が強いところがNDWIの数値が大きい場所です。先ほどとは逆に山の辺りは黒く、海や河川、湖のある場所が白くなっていることがわかります。

このように元は真っ暗だったものから、組み合わせて計算にかけることによって、特定の物に着目して識別し、その強さを見ることができます。Starflakeではここからこれらの画像のNDVI、 NDWIの数値と位置情報(メッシュID)を紐付け、日付や雲の情報などを付加してCSVにして提供しています。

まとめ

今回は弊社サービス「Starflake」で使用している衛星画像の加工手法をご紹介しました。実際のデータではこれだけではなく他にもいくつかの加工や補正を行っていますが、そもそも衛星画像の加工サービスというのがどういったもので何をやっているのか、ということが少しでもお伝えできれば幸いです。

これらのデータのユースケースやサービスの詳細については他記事でもご紹介しておりますのでぜひそちらも合わせてご覧いただければと思います。
他にもサービスについて気になる点やご興味がある方はお気軽にご連絡ください


データの出典:Copernicus Sentinel-2 – The Optical Imaging Mission for Land Services

Starflake資料ダウンロード

貴社が抱える事業課題や経営戦略に、当社独自の人工衛星画像データ加工サービスがお役に立てるか、この機会にぜひご検討ください。
こちらからStarflakeのPDF資料をご案内いたします。

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WRITER
Kengo Fukada

エンジニア

深田 健悟Kengo Fukada

複数の企業でWEBサービス開発・運用の実績あり。現在はStarflakeを中心にプロダクトの開発を担当。

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