衛星データの扱い方 夜間光編

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弊社では、人工衛星で取得されたデータを加工・ご提供するサービス「Starflake(スターフレーク)」を提供しております。

前回、衛星データの扱い方として、そのStarflakeシリーズのforest(植生データ)とwater(水域データ)で実際に行っているデータ加工処理の一部をご紹介しました。(前回の記事:衛星データの扱い方

今回は第二弾として都市の夜間光データを提供するStarflake nightviewのデータについてご紹介したいと思います。

nightviewはデータ自体がやや特殊なため、今回は加工処理ではなくデータそのものや中身がどうなっているかを中心にご紹介していきます。

目次

  • データ形式
  • データの中身と抽出
  • 画像の作成
  • まとめ

データ形式

nightviewではforest, waterとは別の衛星のデータを使用しており、提供されているデータの形式も異なっています。

forest, waterで使用しているデータは、それぞれ異なる波長の光を観測した画像データ群ですが、
nightviewで使用しているデータはHDF5という形式のデータになっています。

HDFとはHierarchical Data Formatの略で、階層化されたデータを扱うことができるファイル形式です。
簡単に言うと、1つのファイルの中に複数のフォルダとファイルがひとまとめになって入っているような状態になっています。

大量のデータログや計算結果を保存するのに使われていたり、Kerasなどのニューラルネットワークのライブラリで作成したモデルの重みを保存する際にも使用されます。

特殊な形式のため普通には開けず、中身を見るには専用のビューアーを使うかプログラムで読み取る必要があります。

データの中身と抽出

実際にnightviewで使用しているデータをHDFViewというビューアーを使って見てみましょう。

左に表示されているのがこのファイルに入っているデータ一覧です。
All_Dataの下にVIIRS-NCC-GEO_ALLとVIIRS-NCC_ALLがあり、その下に各データが入っているというような階層構造になっています。
右に表示されているのはこのHDFファイルに入っている緯度のデータです。

このように所謂普通の画像ファイルではなく、1ピクセルごとにその点の光の強さ、緯度経度、月や太陽の天頂角など衛星が観測している様々な値の行列データが保存されています。

nightviewではこのデータをPythonを使って処理をしています。
PythonでHDFファイルを扱う場合はh5pyというライブラリを使って開くことができ、階層をたどっていくことでデータを取り出すことができます。

import h5py


hdf_file = 'data.h5'

with h5py.File(hdf_file, 'r'as f:
    latitude = f['All_Data']['VIIRS-NCC-EDR-GEO_All']['Latitude'][()]

このようにして夜間光値とその他補正等に必要な各データを抜き出して加工し、forest, waterと同様に日付やメッシュIDと紐づけてCSVにします。

画像の作成

実際の処理では最終的にCSVとして出力するため、このデータをそのまま扱いますが、これだけではどのようなデータなのかイメージも湧きにくいと思うので、今回は先ほどビューワーで見たファイルの中の夜間光のデータを画像ファイルに出力してみます。

夜間光の値と補正用のデータを取り出し、処理を行った配列をmatplotlibを使って画像データとして書き出した結果がこちらです。

東京、名古屋、札幌などの大きな都市が特に強く光っていることがわかります。
雲がかかってにじんだようになっていますが、左のほうには中国や韓国などの光っている様子も見えます。

さらに関東のあたりを中心に切り出してみるとこのような感じです。

幹線道路が網目のように光っている様子なども見ることができます。

まとめ

今回は弊社サービスStarflakeのnightviewで使用している人工衛星データの形式や中身がどのようになっているのかをご紹介しました。

見ていただいてわかる通り、そのままでは扱いにくい上に画像にすると大都市はもはや光りすぎていて詳細がよくわからないレベルですが、nightviewでご提供するデータではこの光っている状態を250mメッシュ単位でどこがどのくらい光っているのか数値で見ることができるので、他のデータと組み合わせて様々な分析に活用することができます。

実際にnightviewのデータを利用して分析を行っている記事もございますので、活用例としてぜひ以下も合わせてご覧いただければと思います。

【前編】非エンジニアだけど人工衛星データを可視化して分析してみた

夜間光で見る都市と経済―Starflake nightview

他にもサービスについて気になる点やご興味がある方はお気軽にご連絡ください。


データの出典:NOAA  “COMPREHENSIVE LARGE ARRAY-DATA STEWARDSHIP SYSTEM”  Suomi-NPP

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WRITER
Kengo Fukada

エンジニア

深田 健悟Kengo Fukada

複数の企業でWEBサービス開発・運用の実績あり。現在はStarflakeを中心にプロダクトの開発を担当。

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