【過去ウェビナーQA大公開】なぜ貴社ではデータを使ったAI/DXの実現が全く進まないのか?を振り返る

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こんにちは。
データデザイン部でディレクターをしております福島です。

最近めっきり寒くなり、冬らしい日々が続いていますが、本日はそんな寒さを吹っ飛ばす(?)ホットな話題をお届けいたします。

去る1月21日、オンラインで開催しました弊社ウェビナー「なぜ貴社ではデータを使ったAI/DXの実現が全く進まないのか?」では、有難いことに60名を超える方にご視聴いただき、その場でのご質問も多くいただきました。また終了後に開催したプチ座談会では、オンラインながらお客様と直接のコミュニケーションをとることができ、なんだか感慨深くなりました。

ウェビナー終了後のアンケートにて「質問だけでなく回答も合わせて振り返りたい!」とのお声をいただきましたので、この度、本記事にて1/21開催ウェビナーのQAを大公開します。

本ウェビナーにご参加いただいた皆様も、DXの情報収集段階だよ…!という方にも、こちらの記事がご参考になりますと幸いです。

DXウェビナー概要

「なぜ貴社ではデータを使ったAI/DXの実現が全く進まないのか?」
昨今、AIやDXという言葉が様々なメディアに取り上げられ、今まで以上にデジタル技術の活用が進んでいます。
一方、DX/AI推進を担当しているものの、AIやDXについてはよくわからない、何から手を付けていいか分からない、なぜか前に進まない……こんなお悩みをお持ちの方も多いかと思います。
そういった方に向けて、本ウェビナーでは”まず何から始めるべきか”を3つのポイントに絞ってご説明しております。

「AIだDXだ叫ばれているけど、そもそもそれらがどんな事を示す言葉か理解していない。」
「どのように課題を見つければいいかわからない、何から手を付けていいか分からない。」
という方に、ぜひご視聴いただきたい内容になっております。
2021年1月21日(木)開催分のオンデマンド配信視聴はこちら

QA振り返り

事前にいただいていた質問ですが、以下のように分類しています。

  • 人材育成について

  • データ収集方法について

  • プロジェクトの進め方について

  • 経営層へのはたきかけ方について

  • AI事例について

  • その他

  • 当日いただいたご質問

これらの回答内容をまとめていきます。

人材育成について

Q1.世の中ではAI、DXなどデータを活用した価値創造が注目されており、各社データ活用に向けた動きをされていると思います。一方、自社内の多くの方は、どこか他人事のような感じがあり、そのマインドを変えることがまずは必要だと思っていますが、具体的にはどのような方策がありますか?

A1.自身の業務とDXがどう結びつくか、自分事として捉えられるようにしていくことが必要です。DXっていうと大層なものに思えて、自分とは関係がない、プロジェクトの担当者だけがやれば良いもののように思えますが、まずはふだんの業務をデジタイゼーションで効率化する=デジタイゼーションもDXの一方なので、そういうのから始めるとかならイメージが湧きやすいかもしれないですね。(※)

※講義内では、いきなりDXを実現することは難しいので、まずは「デジタル化」が大前提ですというお話をしています。


Q2.AIのスキル・知識がない人が、実務的にAIを活用できるようにする工夫について何かアドバイスはありますか?

A2.ITベンダーと手を組むというのが一つの解決策です。世の中にはノンコーディングで実装できるサービスが多数ありますが、「実務で使えるレベル」にもっていくにはそれなりに勉強しないと厳しいのが現状です。ただ勉強して内製化していくにしろ、PLUGさんの事例のように、とてもやる気があり、頑張れる人はなかなかいないので、だからこそその手のプロ(AIのパッケージ提供してる会社)に使い方をレクチャーしてもらいながら進めることや、弊社のような受託の会社にとりあえず話を聞いてみて頼るのも一つの手です。

データ収集手法について

Q3.社内データだけで充分な分析が行えない場合のオープンデータの取得・活用方法はありますか?

A3.取得方法は、データを販売しているベンダーに声をかけてみるはいかがでしょうか。弊社でも衛星データを販売していますが、オープンデータの取得は本当に骨が折れる作業です。活用方法=自社データと他社データを掛け合わせたアイディアの着想をするという意味だと、とにかく他社事例を見る、そうすることで貴社独自の課題にも必要なデータ何かという参考になると思います。例えば衛星データから何ができる?とか、宙畑をみると面白いアイディアがたくさん転がっています。


Q4.データの民主化と標準化が大きな障害になっています。たとえば部門ごとに同じデータでありながら有効数字や属性などが異なり、折角デジタル資産があっても変換の壁が立ちはだかります。どう解決されたのですか?

A4.一つ一つお客様とコミュニケーションを重ねて手作業で解消していくしかないです。大体のプロジェクトは表記ゆれやお客様独自の用語などを一つ一つひも解く作業(コミュニケーション)に多くの時間を費やしてます。コチラの通り、サイエンティストの仕事は8割がデータの前処理といわれたりしているほどで、データ持ってるよ!という企業のほとんどがそんな状況です。


データの前処理に関しては、こちらのブログをご参考ください。
「なぜAIプロジェクトはコストがかかるのか?  ~前処理について~


Q5.AIの場合、Try&Errorの繰り返しとよく言われますが、より確度の高いデータを取得・選別するためのノウハウ・ポイント等はありますか?

A5.エラーにならないために、データの確認行程を必ず挟むべきです。今あるデータでの実現可能性を検証するフェーズは必須です。
弊社では、AIアセスメントレポートという、実際のデータを頂戴したAIプロジェクトの実現性を評価する工程をPoCの前に入れています。

プロジェクトの進め方について

Q6.既存の古く且つ大きな社内システムが障壁となり社内データの利活用が進まない場合、どの様な切り口からDXを進めべきでしょうか?

A6.2つの切り口があります。一つはどうしてもその中のデータを活用していきたい場合はシステムのエンハンスから始めること。別の切り口だと、LION様の事例のように、いっそのこと社内の業務改善ではなく、新規のビジネスにAIを使ってみるというやり方です。ウェビナーの中でも、まず成功体験を作るのが重要という話があったように、古い会社は新しいことをやるのに抵抗感がある、だからこそ成功の実例を先に作ってしまって、流れを作っていくということもできます。

経営層への働きかけ方について

Q7.経営層がデジタルに興味が無かったり、リテラシーがとんでもなく低い企業が進めるには、どう進めたら良いのでしょうか?

A7.ウェビナー内で話した「小さく始めて効果を出す」(周りにアピールしていく)こと、そのためにはDIVAシートを活用して小さく始めて効果が出せそうなものを選ぶ(選定基準はウェビナー内で説明しております)ことが有効かと思います。経営層への働きかけ方については、ウェビナー「経営層も熱狂させるAI活用~成功の鍵は「UX First」~」がおすすめです。

AI事例について

Q8.具体的なプロセス、要する時間、また、失敗事例はありますか?

A8.AIプロジェクトのプロセスは、
「①事業会社からのRFI/RFP」「②仮説検証(アセスメントフェーズ)」「③仮説検証(PoC)」「④要件定義」「⑤運用保守」の流れです。期間としては、弊社だと半年~2年くらいのプロジェクトが多いです。
失敗事例としては、段ボールの損壊判定の事例で、当初はAIがただ単に「この段ボールは出荷OKです/NGです」の結果だけを返すモデルで説得力がなかったことが挙げられます。改善策として、過去の段ボールの破損画像を表示させて、過去のこの破損に似ているので、OKです、NGです、というように説得力をもたせるようにしていて、現場の人の「使える」「納得できる」ものでないと意味がないことが良く分かります。

AIプロジェクトのプロセス


Q9.AI/DXが進んでいない企業の数はどれくらいでしょうか?

A9.こちらを参考にお伝えすると、国内223企業が自社のDX推進状況を自己診断した結果、2020年10月時点で9割以上が未着手や一部での実施にとどまり、DXは想定以上に進んでいないことが明らかになっています。

その他

Q10.データの継続的な活用法はありますか?

A10.データを継続的に活用していけるようにするためのデータの貯め方・集め方としては、目的から逆算して使えるかたちで保存する。これからデータを貯めるのであればデジタル化されていることはマストだったり、形式をそろえるであったり、活用の前提で保存していくのが良いかと思います。とは言え「Garbage in Garbage out(ゴミからはゴミしか生まれない)」という言葉の通り、ただ集めても意味がないので、何のために集めるかの目的付けは必要かと思います。


Q11.工場の生産活動における画像処理でのAI活用において、同業他社への差別化、優位性をどのように打ち出せば良いでしょうか?

A11.画像系は特に、使われ方=最終的な画面の仕様から逆算する必要があると思います。AIのシステムを作る前に画面を作って社内のコンセンサスを取る=他社との差別化ポイントを作る。画面を作ったところでAIの精度がどれくらい出るかは分からないですが、逆に画面ができれば現場でどれくらいの精度が必要かも見通しが持てると思います。設計、アウトプットについてお悩みの方はこちらのウェビナーがおすすめです。

当日いただいたご質問

Q1.「ドメイン知識を持った社内人材」にAIをはじめとするデジタル技術を教育してDXを推進すべきだとの声をよく聞くのですが、実際に教育が成功した事例はあるのでしょうか?

A1.弊社ではドメイン知識の反映が難しい場合、データの前処理の前に、業務フローをまとめさせて頂くフェーズを設けることもございます。データと業務の理解を並行できないと判断した場合の追加プロセスとなります。


Q2.御社をはじめとするベンダーさんにDXを相談する際、「ここは事前に用意しておいてよ」といったポイントはありますか?

A2.マストで必要なのが「課題」と「データ」になります。どちらかがないと、目的を達成するっていうことはできないので必須ですが、課題設定が難しい場合はDIVA(データからどのような価値を生み出せるかを整理するフレームワーク)を活用して頂いたり、それを基に弊社でご支援することも可能です。

DIVA課題管理ワークシート


Q3.社内データを活用する場合、そのデータが当社独自のシステムに保存されていても活用できそうでしょうか?

A3.可能です。弊社でご支援をしているのがAIモデルの開発からAPIで連携するところなので、お客様のセキュリティ上に問題がなければ可能です。そういったお客さんは多くいらっしゃいます。


Q4.今までの開発の基本としてウォーターフォールで進めてきた会社が、AI開発でアジャイルのような開発文化を浸透させるにはどういうことが必要だと思われますでしょうか?

A4.アジャイル型の開発の利点を理解してもらうことです。ウォーターフォール型の開発しかしてこなかった場合は抵抗感があると思うので、そこの説明には弊社は時間を割くようにしています。

ご参考)アジャイル開発のメリット

弊社ウェビナーについて

弊社では、企業のAI/DX推進する3つのウェビナーを開催しております。

Step1.「Step1 なぜ貴社ではAI・データを使ったDXの実現が進まないのか?」(本記事のウェビナー)
AIやDXについてはよくわからない、何から手を付けていいか分からない、なぜか前に進まない…
というお悩みをお持ちの方向けの内容となっております。

Step2.「現場で”使えるAI”を作るには~経営者を巻き込むAI活用の進め方~」
AI導入が進まない企業によくみられるのが、経営層や現場の理解を得られずPoCが途中で頓挫してしまうケースです。
これを解決するには、PoCの早い段階でプロトタイプ(画面)を作り、経営層や現場にも説明しやすい材料を作ることが重要です。
ウェビナーでは、”早期にプロトタイプを作るメリット”や、”プロトタイプを用いて現場導入するまでの進め方”をご説明します。

Step3 AIは”使われ方”から逆算する~真っ先に実施すべきは画面設計~
プロトタイプを作る、といっても、そもそもどうやって作ればいいのか、具体的にどういったことに注意して進めればいいのかわからない…
そういった方に向けて、ウェビナーでは実際のプロジェクトで起こった議論を元に、”画面を設計する際のポイント”、”画面設計を行う際に実際に使用するツール”をご紹介します。

それぞれ毎月開催しておりますが、過去回のオンデマンド配信も行っておりますので、こちらもぜひご活用ください!
貴社のAI/DX推進をステップアップ!3つのウェビナーの日程&オンデマンド配信はこちら

終わりに

本記事では、「step1なぜ貴社ではAI・データを使ったDXの実現が進まないのか?」で皆様より頂いたご質問のQAまとめを行いました。
今ブログをお読み頂いている方の中にも、ご質問頂いたものと同じようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

なかなか直接お話する機会のないご時世ですが、こういったウェビナーやQAを通して今後も皆様のお役に立てますと光栄ですし、万が一もっとここを深堀したい、課題整理に困っている!等ありましたら、お気軽にお問い合せいただけますと幸いです。

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WRITER

Yurina Fukushima

福島   ゆりな Yurina Fukushima

データデザイン部ディレクター。給食、インフラ業界や宇宙産業のAI、データ活用を支援。 JDLA Deep Learning for GENERAL 2020 #3。

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