宇宙から見たカンガルー島

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弊社では人工衛星データ加工サービス「Starflake(スターフレーク)」を提供しており、このブログでも今までいくつかStarflakeを使用したデータ分析の記事を掲載しております。

それらの記事で扱っていたのは主に日本のデータでしたが、Starflakeは人工衛星のデータであるため、当然日本だけでなく全世界のデータを取得することが可能です。
そこで今回は、Starflakeで加工したオーストラリアの島のデータを、Uber社のKepler.glを使って可視化して見ていきたいと思います。

自然の中の夜間光

こちらは2020年1月1日0時ごろのオーストラリア カンガルー島の夜間光データを可視化したものです。
※一部雲などのノイズがあったので見やすさのため一定以上の値のデータのみ表示しています。

黄色いところが夜間光の強いところです。島の西部のあたりが明るくなっていることがわかります。

他の日も見てみます。こちらは2019年12月29日0時ごろ、先ほどの画像の3日前です。
※同様に一定以上の値のデータのみ表示しています。

中心部付近と東のほうに少し光っているポイントがありますが、西側のほうは先ほどのように広範囲にわたって光っているところはありません。
では、この場所には何があるのでしょうか?GoogleMapで航空写真を見てみます。

特に強く光る場所があるようには見えません。
島の東側には空港や街があり、西側は主に自然保護区などが中心のため、本来広範囲にわたって強く光るような場所はないことがわかります。

光の原因は何か

以下の画像は2019年12月31日の朝、つまり最初の夜間光画像の十数時間前に、”Starflake forest”と”Starflake water”で使用している「Sentinel-2」という人工衛星が観測したカンガルー島西部の様子です。

画像中央付近から煙が上がっているのが見えます。

ニュースでも話題になっていましたが、こちらは2019年秋ごろからオーストラリアでは長期間にわたり発生していた森林火災の様子のようです。
火災は今年に入ってからも続いており、2月半ばくらいから3月頭にかけてようやくほぼ収束したようです。

恐らくこの日、島の西部で大きな火災が発生し、それが夜まで続いて炎の光が捉えられたものと思われます。

さらに2020年1月4日0時ごろの夜間光データを見てみると、このようになっていました。

夜間光は雲がかかっていると光が滲んだように広がり、本来の光以上に広範囲に強く光っているように見えてしまうのですが、こちらはそのパターンのようです。

とはいえ、航空写真と見比べてみるとやはり本来強く光るものがなさそうなところが光っていそうです。先ほどよりさらに広い範囲に火災が起きていたのかもしれません。

植生の変化

この火災によってどのくらいの範囲に影響があったのか、Starflake Forestのデータを使用して植生の変化を見てみます。

こちらは2019年12月26日、最初の夜間光画像から数日前の植生の可視化です。

緑が濃くなるほど植生の活性度が高い場所となっています。
南東部は若干雲がかかっていたためやや緑が薄くなっていますが、西部は緑が濃くなっています。

天候と衛星の撮影周期の都合で少し期間が空いてしまいましたが、こちらは2020年1月30日、最初の夜間光の画像から約1か月後の植生の可視化です。

強く光っていたところを含め、大幅に緑の濃い領域が減っています。
今回夜間光では観測できませんでしたが、南西部のあたりもかなり緑が薄くなっています。

火災前の2018年末の様子はこちらです。
緑が残っている印象のある1枚目の2019年末でも、こちらと比べるとすでに緑が減っていたことがわかります。

火災のあったエリアを南オーストラリア州消防局のサイトで確認すると、確かに西部に大きな被害が発生していたようです。

出展:South Australian Country Fire Service

まとめ

今回は”Starflake nightview”の夜間光データからオーストラリア カンガルー島の森林火災を見つけ、”Starflake Forest”のデータから実際の被害範囲を見ていきました。

夜間光は雲や月齢の影響を受けるため、都市の活性度合などを比較・分析に使用する際は基本的に月次や年次の平均を取るなどの前処理を行った方がブレが出づらく、実際に弊社内で分析する場合もそのようにしています。

しかし日次で見ていくと、他の日と異なる特徴を持つデータから、今回のようにある特定の日に起きた出来事などを追うこともできる場合があります。

植生や水域のデータが災害などの状況を把握するのに使用できることは想像しやすいですが、夜間光でも炎などの人工物でないものを見ることができます。
また、人工物でも都市の光だけではなく船のライトなども検出できるので、用途に応じて他のデータと合わせたり見方を変えたりすることで、色々な活用の仕方があるのではないかと思います。

サービスについて気になる点やご興味がある方はお気軽にご連絡ください。


データの出典
Copernicus Sentinel-2 – The Optical Imaging Mission for Land Services
NOAA “COMPREHENSIVE LARGE ARRAY-DATA STEWARDSHIP SYSTEM” Suomi-NPP

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WRITER
Kengo Fukada

エンジニア

深田   健悟 Kengo Fukada

複数の企業でWEBサービス開発・運用の実績あり。現在はStarflakeを中心にプロダクトの開発を担当。

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