【計測業務の自動化に】画像解析を使ったAI活用事例

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こんにちは。

データデザイン部でディレクターをしております福島です。
10月のブログ記事冒頭で、川崎水族館(通称カワスイ)にスマホをかざすだけで魚の種別を認識して解説が出てくるLINNNE LENSに感動したと書いたのですが、先日サンシャイン水族館に行った際にも同じシステムを発見し、なんだか嬉しくなりました。身近にAI製品をお持ちの方も多いと思いますが、こういった商業施設でのAI活用はキャッチーで話題性もあるので、人に言いたくなるワクワク感があります。

本日は、上記にも関係があるAIの「画像解析」技術を用いた弊社のご支援事例をご紹介いたします。

実際のプロジェクトでのお客様の課題と、導入した技術、そしてプロジェクト推進の肝となってポイントについてまとめていきます。

お客様の課題感から、実際のプロジェクトの進め方まで、ご紹介いたします。

目次

お客様の課題

今回のプロジェクトのお客様は「出荷前の自社の製品の大きさと種類を自動で判定して、データとして保存したい」というご要望でした。
現状のフローでは、大きさにばらつきのある完成した製品の採寸を一つ一つを人手を行い、種類と大きさを手入力でExcelに記録していました。
これには、メジャーを使って計測する手間や、膨大な数の製品情報をすべてを手入力で記録していくため誤入力してしまうなどのリスクがありました。
また、近年の労働力低下の中でも生産性を高めていくためには、可能な限りフローをカットして、少人数/省力で行える計測・記録作業が必要となっていました。

 

導入した技術

そこで弊社として開発したのが、「製品の大きさと種類を画像から自動で判定して、データとして保存するアプリ」です。

スマホで利用するアプリとして、カメラを起動してその製品の写真を撮るだけで、商品の大きさと、それが何の製品であるかを判別して、判別したデータは自動でExcelの調書として保存されるという仕組みです。ディープラーニングを用いて対象物の大きさと種別を学習させ、画像からの識別を可能としています。これにより、従来メジャーを使って人手で計測していた計測業務が不要となり、種別の判定とExcelへの記録も自動化されました。人手で行うのは、写真撮影と、記録されたデータに不備がないか等の確認のみになります。

プロジェクトのポイント

今回のプロジェクトでは、プロジェクトの進め方において「モックアプリをAIモデル構築より先に作った」というポイントがあります。

つまり、実際に動くものを先に作り、成果として、納品物として、こんなものができるんだとお客様にイメージして頂くということを先に行いました。
「先にアプリを作ったからと言って、肝心のAIの精度はどうなのか?」と思われる方もいるかもしれません。たしかに、アプリを先に作ったところで中身は画像解析アプリとしての中身は空で、実際の予測精度が分かるわけではありません。しかし、先にアプリを作るこので以下2点のメリットがあります。

メリット①先にアプリを作ることで、アウトプットとフィードバックのサイクルを回すことができ、結果的に現場で使って頂く方にフィットするものを作ることが可能

AIの機能こそなくとも、アプリの画面を触って頂くことで、お客様からフィードバックを頂き、改善につなげることができます。
実際のプロジェクトでは、「撮影のボタンは右下にあったほうが良かった」「製品の色と、製品を認識するアプリ上の枠の色が似ているので、別の色にしてほしい」等の、実際の現場で使っていただくならではのレビューを頂き、モデル開発と並行して改善につなげることができました。こうしてアウトプットとフィードバックのサイクルを繰り返すことで、本当に現場で使って頂く上で、実用的な機能開発が実現できます。
別の角度からだと、実際に現場で使う方にまずは触ってもらうことで、AI導入への抵抗感をなくしてもらう、という効果もあります。
現行のフローを変えることに抵抗があるという作業者さんは少なくなく、それはAIへの信用に起因すると思うのですが、まずは触ってもらうことで、共感をしてもらということも大切です。

メリット②不確実性の高いAI開発において、「もうこんなものができているんだ!」という周囲(プロジェクト推進者以外)へのアピールが可能

2点目に関しては、特に「不確実性が高い」と言われるAI開発においては、プロジェクト期間が長くなってしまったり、成果が見えづらかったりという理由でなかなかプロジェクト担当者以外からは関心が得られないという課題があります。プロジェクトの初期にアプリを作ってしまうことで、こんな短期間で動くものができるんだ!という認識をプロジェクトメンバー以外にもしてもらうことで、プロジェクトの意義を理解してもらえるということが多くあります。
皆様がお持ちの課題として、「経営層の理解が得られない」というのが多数ありますが、こういった「動くものを見せる」というのは周囲へのアピールとしては効果覿面です。

モック手動でプロジェクトを進めていくポイントについては、こちらの記事に詳しく書かれておりますので、ぜひご参考ください。

おわりに

本記事では、AIの画像解析を使った採寸業務の自動化事例についてお話しました。

同じような課題をお持ちのお客様や、本プロジェクトについて詳細を知りたいという方はぜひ、こちらからお気軽にお問合せください。

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WRITER
Yurina Fukushima

Yurina Fukushima

福島   ゆりな Yurina Fukushima

2020年度富士通クラウドテクノロジーズ入社。データデザイン部ディレクター。食品、インフラ業界や宇宙産業のAI、データ活用を支援。 JDLA Deep Learning for GENERAL 2020 #3。

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