文章をポジ・ネガ判定して何が嬉しいのか? ~利用技術とビジネス的な価値について~

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弊社 富士通クラウドテクノロジーズのデータデザイン事業は、アンケートデータなど文章のポジティブ/ネガティブを「自動で・素早く」 5段階で判定するサービス「ポジ・ネガ判定サービス」を提供しています。

これを見て、以下のようなことを思った方は多いのではないでしょうか?

<ビジネスサイドの方>「文章のポジティブ・ネガティブを判定して、何が嬉しいのか?ビジネス的なメリットはあるのか?」

<エンジニアサイドの方>「技術視点でみると、ポジ・ネガ判定って枯れた技術で誰でも簡単にできない?なんで今やってるの?」

 

本稿では、上記ような疑問にお答えする形で、なぜ我々が今「ポジ・ネガ判定サービス」をリリースしたのか背景、そして、どのような技術でどのような価値を提供しているのかを担当者からお伝えします。

背景

こんにちは、データデザイン部でディレクター兼プランナーをしております加藤です。
普段はお客様の事業課題に合わせ、AI・データ活用を軸に課題解決プロジェクトを推進したり、自社の新規サービスを企画、推進したりしています。
最初に、私が企画・推進しているサービスである「ポジ・ネガ判定サービス」をなぜリリースしたかの背景についてお伝えします。

AI開発支援で企業のデータベースを見る機会の多さ

弊社では、メーカー・サービス業など多種多様な業界のお客様のAI開発のご支援をしています。皆さんもご存知の通り、AI開発のためにはデータが必要です。その関係でお客様のデータベースを直接拝見する機会が多かったり、ご支援には直接関係ないデータ活用のご相談をいただいたりします。

そういった状況の中で特にBtoCの事業を展開しているお客様に共通している点がありました。

アンケート等の文章データは収集しているだけ

共通していたのは、「文章データを活用しきれていない」という課題でした。昨今のビックデータ・AI活用のブームからアンケートはデジタルデータとして溜めておくべきだと考え、製品やサービスの利用後アンケートをSMSで収集したり、ルート営業の際のお客様の反応を営業メモとして記録したりしているが、活用しきれていない、といった内容などがあります。

文章データの可能性

このような活用したい文章データは活用されていないのではなく”しきれていない”だけなので、色々な切り口で集計することで様々なことが読み取れるようになります。例えば選択形式のアンケートの場合は最低限の情報しか読み取れないのに対し、FA(フリーアンサー)の場合は書き手の率直な感情やその感情になった原因が入っている場合が多く、その情報をうまく適切に集計できれば、製品・サービスの評価に関し、単純な売上や契約数ではない新たな指標として捉えることができます。このあたりは価値で詳しくお伝えします。

技術

次に、今回の「ポジ・ネガ判定サービス」で使用している技術についてご紹介いたします。

自然言語処理の技術概要

ここでは、弊社が利用している技術のうち、一番簡単な判定モデルのロジックをご紹介いたします。弊社では文章を文単位、単語単位に区切り、極性辞書※と照合することで、単語ごとの極性値を取得します。その後、文単位でスコアリングした後に、文章全体をスコアリングし、最終的に5段階に分類し判定結果としています。

※極性辞書とは?・単語は陽(positive)な印象と、陰(negative)な印象を持っており、その陽や陰を極性といいます。・単語ごとに極性を定義してあるものが極性辞書。日本では学術的に様々な定義があります。弊社では、陽な印象の単語には極性値:+1を、陰な印象の単語には極性値:-1をつけています。

以下、判定結果の例と分類方法について図でまとめています。自然言語処理に精通している方ならお分かりだと思いますが、技術的に複雑な処理をしているわけではありません。

枯れた技術こそ価値がある。”車輪の再発明”の重要性

ご紹介した判定方法のように、我々は比較的複雑ではない、世の中的に”枯れた”とされる技術の採用もしています。なにか新しいサービスを作る際に我々が意識していることとして、この記事(「新規事業の担当者に「差別化の罠」を伝えたい」)の一節があります。以下引用です。

稼げるサービスというのは、ある程度似通ってしまうはずです。 市場が大きいというのはそういうことだと思います。キャッシュポイントが強いというのはそういうことだと思います。~中略~ヒットするサービスに「特別な何か」なんてないんだということは声を大にして言いたいです。~中略~エンジニアなら技術的なチャレンジとしてテストツールを使ったり、デザイナーなら画面設計でモダンな思想を取り入れたり。 プロフェッショナルが微に入り細を穿つことで、プロダクトの細部に神が宿り、その1%の進化が積み重なることで、競合優位性が構築されるのではないでしょうか。

私は新しいサービスを作る際には、世の既存サービスとの差別化を考えすぎるあまり何も生まれないことを恐れています。プロダクトの内容や見せ方次第でビジネス的な価値は出せると思っています。意図的な”車輪の再発明”を重要視し、そこから生まれる新たな価値を模索しています。

価値

最後に私が考えている「ポジ・ネガ判定サービス」のビジネス的な価値について、お伝えします。

ポジ・ネガ判定は手段。その先の価値を”考えること”が大事

結論から申し上げますと、文章のポジ・ネガ判定するだけではビジネス的な価値はゼロだと思っています。しかし、その結果をどのように見るかによって価値は生まれてきます。例えばアンケートデータであれば、極端にポジティブな文章の中からポジティブな原因を抽出したり(技術的に可能)、極端にネガティブな文章に対してリアルタイムで担当者にアラートをする機能の実装し、顧客の離反を防ぐことができます。また、ルート営業の活動メモであれば、ポジ・ネガの反応推移を見ることで、営業の評価指標にすることもできると思っています。

“まずは判定してみる”のススメ

文章のポジ・ネガを判定することによる価値はまだまだあると思います。また、判定してみることで初めて活用方法が見えてきたりもします。もし文章データを大量に所持してるもののまだ活用が出来ていない方がいらっしゃいましたら、お声掛けください。
データをいただければすぐに判定いたします。

お気軽にお問い合わせください

まとめ

今回は弊社の「ポジ・ネガ判定サービス」開発背景とサービス利用のビジネス側面からの価値についてお話いたしました。
詳細な資料は下記からダウンロードいただけます。ご興味ある方いらっしゃいましたらぜひお願いします。

最後までご覧いただきありがとうございました。

自然言語処理 ポジネガ判定サービス

文章のポジティブ/ネガティブを「自動で・素早く」5段階で判定。お客様の既存システムと弊社独自開発の「ポジ・ネガ判定モデル」をAPIで連携し利用可能です。
動作デモもご覧いただけます。

詳しくはこちら

WRITER
Daiki Kato

ディレクター兼プランナー

加藤 大己Daiki Kato

主にメーカーやサービス業のAI・データ活用プロジェクトを複数推進。また、新規AI・データ活用サービスの企画・推進も担当。 JDLA Deep Learning for GENERAL 2017

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