スマートシティでAIはどのように活躍するか~重要なのはゲーム!?~

このエントリーをはてなブックマークに追加

AIが浸透した未来社会を創造する上でキーワードとなるのがスマートシティです。近年は、政府をはじめ、さまざまな企業がスマートシティ開発に向けて乗り出しており、GAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)をはじめとしたITプラットフォーマーやTOYOTAなどの自動車会社もその開発に名乗りを挙げています。

この記事では、スマートシティとは何かだけでなく、スマートシティの中でAIが果たす役割について解説していきます。

スマートシティとは

スマートシティとは、街中に張り巡らされたセンサーやカメラによって得た、環境や設備の稼働状況、エネルギーの使用状況などのデータをAIが分析し、設備や機器などを遠隔制御することで、都市のインフラや施設を最適化するだけでなく、企業や生活者の利便性を向上を目指す街です。

また、自動運転による交通機関やロボットなどを活用したインフラ・サービスの自動化も積極的に検討されています。例えば、自動運転バスの導入だけでなく、街の掃除、運送など、街の中にはロボットや自動運転技術の活用によって、大きく利便性が向上するサービスが多くあり、その多くは人手不足に悩まされている分野です。

スマートシティと聞くと、自動運転やロボットなど、ハード面だけが注目されがちですが、街中のセンサーネットワークやそのネットワークを監視、制御するAIなどソフト面も重要なことを覚えておくことが重要です。

日本の街の課題

地方で進む過疎化

日本では、人口や経済活動が都市に集中しているため、村や集落の存続が危ぶまれている地域が増加し、過疎化が進行しています。そして過疎化によって生活インフラの破綻を引き起こし、非常に深刻な問題として認識されています。

特に街の公共サービスはその運営資金が税金によって賄われるため、利用者が少ない公共サービスは採算が合わず、赤字状態に陥ってしまいます。具体例では、過疎化が進んだ地域のバスの利用率は低く赤字路線がほとんどですが、廃止してしまうと住民の移動手段が失われ生活インフラが破綻するといったものが挙げられます。

スマートシティでは、これらの課題の解決が目指されています。公共サービスの効率化だけでなく、無人化も大きな焦点になっており、公共サービスの運営コストを大幅に低減しつつ、存続をはかることが可能になると考えられています。

自然災害

日本の街の課題として、近年増加する自然災害があります。特に水害による被害は深刻です。例えば、2018年には西日本を中心に台風7号や梅雨前線の影響を受けて集中豪雨が起き、広島県を中心として、土砂崩れや浸水による被害が相次ぎました。

スマートシティでは、都市空間のデータだけでなく、過去の災害データも組み合わせて災害リスクを可視化できます。さらにそのデータと気象データをもとに、AI がリスクを計算して公共サービスをを制御したり、迅速な情報提供を行っていくことで、自然災害による被害の最小化やリスクへの対応に役立ちます。

スマートシティの中でのAI

スマートシティでは統計情報などの静的なデータや地図などの地理空間データだけでなく、各種センサーから取り入れられる以下のような動的なデータなど、さまざまなデータが収集されます。

  • 電力の使用状況
  • 混雑状況
  • 渋滞状況  など

そのデータを活用し、AIが予測や分析を行い、街中の設備やインフラを制御することで、街中のサービスが最適化されます。

そこで重要なのが都市OSの存在です。都市OSとは、スマートシティの心臓部となるプラットフォームで、企業や大学などとデータを連携する上で、重要な役割を果たします。

スマートシティを目指す上でまず課題とされるのが、個々のサービスが個別最適化されてしまうことです。個々のサービスの連携が不十分になってしまった場合、全体を俯瞰した際に、最適な都市サービスを実現することはできません。

そこで、都市OSが提供するAPIなどを用いて、各企業のサービスが連携することで、全体最適化を図れるほか、都市OSを導入する都市同士での情報連携も容易になります。

都市OSに集まってきたデータはリアルタイムに分析されるだけでなく、未来の状況の予測にも使われ、ここでAIの役割が重要になります。スマートシティで活躍するAIの特徴を知る上で重要なキーワードが「メタAI」です。

メタAIとは、主にゲームAIの分野で使われる言葉です。メタAIはゲーム全体を俯瞰し、制御するAIです。ゲーム内にキャラクターとして存在するのではなく、ゲームの全体的な状況を監視し、各プレイヤーの動きに応じて、敵キャラクターの動きを制御したり、環境を変動させ、ゲーム世界に変化を及ぼすAIです。

メタAIでは、ユーザのスキルを判定して敵の数や強さを変動させる古典的メタAIと、敵の出現位置だけでなく数や種類などゲーム内のさまざまな要素を変動させる現代的メタAIに分類されます。

現代的メタAIはゲームデザイナーのようなAIで、街空間とゲーム内の仮想空間を同一のものと捉えると、スマートシティでは現代的メタAIが重要になります。現代的メタAIは、街のさまざまな状況を把握した上で、その配下に各エリアや交通全般を制御するAIが位置し、複数のAIがレイヤーを成すサブサンプション構造がスマートシティでは取り入れられています。

各エリアや交通全般を制御するAIは、現状の認識を行うだけでなく、将来の状態も予測し、あらかじめ行動計画を立てることで、渋滞の回避だけでなく、エネルギーの効率的な利用もできます。

また、ゲーム関連のAIは以下の記事でもご紹介しておりますので、興味のある方は是非ご覧ください。
【ゲーム業界必見】ゲーム開発におけるAI・データ活用の可能性を探る

藤井二冠誕生で考えるゲームAIと人の関係

さいごに

自動運転やロボット産業で注目されるスマートシティですが、上記のようにソフトウェアが担う領域や課題も大変大きなものになります。

近年、注目が集まるSDGsでも「長く住み続けられるまちづりを」という目標が掲げられ、街の課題解決が世界的にも注目され、スマートシティはその中でも欠かせない構想の一つです。

将来世代に渡って持続可能な街を実現するためには耐久性に優れ、持続的な街を構築していくことが重要です。そのためには都市OSを基盤とした各AIを活用していくことで課題を解決することが重要なカギとなってくるでしょう。

フォークリフト業務をAIが採点するサービス【安全荷役AI フォークバディ】トライアルのご案内

【こんな方にお勧め!】
安全対策に課題を感じているが、業務多忙で対策に
決め手を欠いている安全推進担当者様、所長様

本ツールを活用することで、AIと人が協力してフォークリフトの基本動作と危険操作を検知し、定量的な評価結果と危険操作のハイライト動画を作成できます。
現在本サービスのトライアルを行っております トライアルでは荷役作業、周囲の人物、雑な荷役作業等が検知できます。詳しくは資料に記載されておりますので、興味のある方はぜひご覧ください。

▼詳しくはこちら

WRITER

 

  Asei AI/DX専門ライター「Asei」

AIやDXなどが専門のライター。累計執筆数500本以上。 「曖昧な技術を具体的に」を心がけ、トレンドに合わせてさまざまな視点から発信します。フリーのフォトグラファーも。

SNSで最新情報を発信しています

最新記事

ページTOPへ