QGISにおける東京23区の人口データを地図で可視化(基本編)

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はじめに

こんにちは。データデザイン部の張です。
普段はデータサイエンティストとしてお客様からデータを受領し、加工・分析を行っています。

最近、流通や不動産業界の案件に参加することが多いのですが、地理情報が含まれているデータを分析するとき、地理情報に基づいてデータを可視化すると、データに隠れている情報を見つけやすくなることが分かりました。そこで弊社では、そのような地理情報データを可視化する案件の対応をする際に、「QGIS」を活用しています。

今回は、QGISを用いて地理情報に含まれているデータを可視化する方法をご紹介します。
使用したデータは、弊社が提供している「地理関連統計データ」の「東京23区の日本人住民台帳人口」のデータです。こちらのリンクに詳細が書いてあるので確認いただければ幸いです。

QGISとは

Quantum GIS(QGIS)は、地理情報システムの閲覧、編集、分析機能を持ってる誰でも無料で使えるオープンソースデスクトップソフトウェアです。

目次

  • QGISのインストールと起動(Windows版)
  • 国家地理院の地図の表示
  • 東京都地図の入手
    • レイヤの追加&ファイルの設定
      • 手順
  • 東京23区の日本人住民人口データ(CSV)の可視化
    • 結合する前の下準備
    • CSVファイルの読み込み
    • 結合
    • 日本人住民人口数における地図を色分けしてプロットする
    • プロジェクトの保存
  • まとめ

QGISのインストールと起動(Windows版)

QGISの公式サイトにアクセスします。
長期リリースリポジトリ(最も安定)の3.10バージョンをダウンロードして、インストールします。

「QGIS Desktop 3.10.3」を起動してください。

「プロジェクトテンプレート」にある「新規プロジェクト」を選択します。

国家地理院の地図の表示

国家地理院地図タイル一覧のページを開きます。
今回は標準地図を使用するため、「2.基本測量成果以外で出典の記載のみで利用可能なもの」にある「ベースマップ」の「標準地図」をクリックして、表示された標準地図のURLをコピーします。


QGISのブラウザパネルにある「XYZ Tile」を右クリックして、「新しい接続」を選択します。
表示されたダイアログ地図の名前とURLを記入して、「OK」を押します。淡色地図と白地図等地図も同じ方法で追加できるので、ご自由に使ってください。

「XYZ Tile」の下に追加された地図存在することを確認します。

追加された標準地図を「レイヤ」にドラッグアンドドロップします。右側に表示されている地図を東京にズームします。

東京都地図の入手

下記のURLから全国市区町村界データをダウンロードして、解凍します。無償配布しているサンプルデータのため、ダウンロードする前に使用規定を確認してください。
https://www.esrij.com/products/japan-shp/

レイヤの追加&フィルターの設定

ダウンロード&解凍した「japan_ver81」フォルダーにあるSHPファイルをレイヤパネルにドラッグアンドドロップします。

東京23区のデータをプロットしたいので、追加された市区町村界データの表示範囲は東京23区に絞ります。

  • 手順
    • レイヤ「japan_ver81」を右クリックして、「フィルター」を選択します。
    • フィールドの「JCODE」を選択して、値の「サンプル」を押すと、JCODEに格納されている一部のデータを表示されます。これで、JCODEは5桁の市区町村コードであることを確認できます。
    • 「13101~13123」は東京23区を表しているため、フィルタ式エディターに「”JCODE” <= ‘13123 ’ AND “JCODE” >= ‘13101’」を記入します。
    • 「OK」を押して、フィルターを適用します。

地図に東京23区だけ色がついていることを確認します。

東京23区の日本人住民人口データ(CSV)の可視化

CSVファイルを導入するため、SHPファイル(地図データ)とCSVファイル(東京23区の日本人住民人口データ)を結合する必要があります。

結合する前の下準備

結合する前に、まず東京23区日本人住民人口データの中身を確認します。

「Population」は日本人住民人口数です。「PrefCityCode」は東京23区各区の市区町村コードです。
今回は「PrefCityCode」と「JCODE」対応させて結合します。

次に、CSVファイルの型を指定します。
CSVファイルをそのまま読み込むとすべてのカラムはString型になってしまうので、CSVTファイルを作成して型を指定する必要があります。
以下のように、CSVファイルの各カラムの型を指定した一行のテキストファイルを作成します。「String」は文字列型で、「Real」は実数データです。

保存する際に名前は元のCSVファイルと同じにして、同じフォルダー内に保存してください。
ファイルの拡張子を「.txt」から「.csvt」に変更します。警告が出たら「はい」を押します。これでCSVTファイルの作成は完了です。

CSVファイルの読み込み

メニューツールバーから「レイヤ」の「レイヤの追加」にある「ベクタレイヤの追加」をクリックします。
読み込みたいCSVファイルを選択して、「追加」をクリックします。

レイヤパネルにcsvファイルを追加されたら、ダイアログを閉じます。

結合

レイヤパネルにあるSHPファイル「japan_ver81」を右クリックして、「プロパティ」を開いて、「テーブル結合」を選択します。
下側にある「+」をクリックして、下記の図のように各欄を設定して「OK」、「OK」をクリックします。


SHPファイルを右クリックして、「属性テーブルを開く」を選択し、住民人口数カラムの結合が成功したことを確認します。

日本人住民人口数における地図を色分けしてプロットする

SHPファイルの「プロパティ」の「シンボロジ」にある「連続値による定義」を、値は「住民人口数カラム」を選択します。
色、分類の幅、分類数は自由に変更できます。「モード」の中に6つの自動分類方法も提供されています。今回は「等間隔分類」を使います。
「シンボロジ」の設定が終わったら、「適用」をクリックします。

「プロパティ」の「ラベル」のある「単一定義」を選択して、値のところは区の名前にすることで、より見やすくできます。
すべての設定が終わったら、「OK」をクリックします。これでプロットは完了です。

プロジェクトの保存

「メニューツールバー」の「プロジェクト」にある「名前つけて保存」をクリックして、ファイル名を記入し、「保存」をクリックすると、作ったプロジェクトの保存は終わります。

まとめ

今回は誰でも無料で使えるQGISを用いて、東京23区の日本人台帳人口データをプロットしてみました。
プロットすることによって、データに隠れている情報を発見しやすくなったと思います。
ぜひQGISを使用して、手元にあるデータでデータの可視化を試してください。

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WRITER
Zhang Chenyi

データサイエンティスト

張   晨伊 Zhang Chenyi

不動産、流通業界のデータサイエンスを担当。統計学やDeep Learningを活用し、モデル構築の実績あり。

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