倉庫で活用が進むAI~3つの課題と3つの解決策~

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近年、私たちの購買行動においてもインターネットへの移行がさらに進み、ECサイトが台頭しています。あわせて重要性が増しているのが、物流業界の存在です。

日々増加する宅配物をさばくために、物流業界では、業務を人海戦術に頼りがちになり、ベテランのノウハウに作業効率が大きく左右されていました。

そこで、物流業界ではDXへの注目が集まり、データやデジタル技術の活用が積極的に検討されているほか、AI技術を活用した予測などにも注目が集まっています。

この記事では、物流業界における倉庫でのAI活用に注目し、紹介していきます。

倉庫の現状と課題

PCやスマートフォンから簡単に商品を注文できるようになり、私たちの生活はとても便利になっています。しかしその反面、宅配物の発送が急激に増加しており、物流業界では「多頻度少量輸送」にさらなる拍車がかかっています。近年では他社との差別化のために、配送スピードをさらに速くする動きも生じており、より効率的な在庫管理方法の徹底が求められています。

これにより従業員1人あたりの業務量が増加しており、物流業界全体では労働環境の悪化が起きています。あわせて離職率が高い傾向が続いており業界全体で深刻な人手不足を招いており、悪循環に陥っています。

倉庫では、例えば以下のような3つの課題に陥っています。

欠品による機会損失

倉庫における業務の課題としてまず挙げられるのは欠品による機会損失です。大規模な在庫を抱える倉庫では、社内で適切な情報管理が行われていないために、情報と在庫が一致していないことによる欠品が生じてしまいがちです。

例えば、倉庫が抱える在庫の種類が多く、インターネットや郵送などさまざまな注文方法を受け付けていたり、発送方法がバラバラだったりする場合、情報の集約が困難になり、適切な在庫管理が難しくなってしまいます。

情報と在庫を一致させるには、入庫や出庫から迅速に処理をおこない、ルールを徹底するなどの工夫が必要になります。

また、今後必要になる在庫量の目安を知るために、需要予測を行うことも重要です。商品が欠品する前に発注がありそうな在庫を予測し、事前に在庫量を調節できれば、機会損失につながらないだけでなく、発注が少ない在庫量を減らし、在庫コストを下げることも可能です。

膨大な棚卸作業

膨大な在庫を抱える倉庫では、どんな商品が実際にどれくらいあるのかを確認するために実際の在庫数を数える棚卸し作業が重要です。棚卸し作業は、正確な在庫量を把握し在庫の金額を確認することや発注管理を行うために必要な作業になります。

大量に仕入れた商品の売れ行きが不調で倉庫に多くの在庫を抱えてしまった場合、それだけでも管理にコストがかかってしまいます。在庫があることで販売機会を逃さないメリットもありますが、どの商品がどれくらい残っているのかを把握し、総合的に販売戦略をたてられるようにするためにも、在庫の正しい把握が重要です。

倉庫では、倉庫管理システム(WMS)の活用が進んでいます。WMSを活用することで、人力ではなく、システムが入庫時や出庫時に正しい数量を記録してくれるため、正確な在庫管理が可能です。

データ管理の煩雑さ

倉庫の在庫管理に人手を多く割いている場合、人手を介した地道な管理を続けてしまい、データ管理が疎かになってしまう場合もあります。

特に紙で在庫を管理している場合だけでなく、エクセルなどの表計算ソフトで在庫を管理している場合、データ管理の困難さが際立つほか、他の物流拠点や倉庫とリアルタイムに情報の共有を行うことができません。

タイムラグによって、予想もしない機会損失や情報伝達ミスが起きてしまう場合もあり、注意が必要です。

 

倉庫分野の課題を解決する3つの方法

近年では、DXに注目が集まっており、データやデジタル技術を活用して、自社の競争優位性を向上させていく重要性が高まっています。

上記のような課題を解決するために、データを蓄積し、適切に活用するだけでなく、AIなどの最新技術を適材適所で活用することで、解決が期待されます。

例えば、以下のような方法で倉庫分野で抱える課題を解決できます、

  • WMS(Warehouse Management Service)を活用して在庫管理をデジタル化する
  • AIを活用した予測で、在庫量や需要を予測する
  • RPAを活用し、定型的な作業を自動化する

WMS(Warehouse Management Service)を活用して在庫管理をデジタル化する

WMS(Warehouse Management Service)は、倉庫管理システムのことで、入出庫による在庫量の増減を記録するだけでなく、納品書を作成できるなど、倉庫で行われる業務の基幹となるシステムです。

多くの倉庫では、業務の標準化が大きな課題になっており、WMSのようなシステムを導入することで、人的作業が減り、業務を標準化でき、在庫管理を強化できます。

また、持ち運びができる読み取り機を活用して棚卸し業務の効率化も可能で、倉庫内の在庫を一元的に管理できます。帳票やラベルも発行でき、在庫管理に関わるさまざまな業務を効率化できるのがWMSの特徴です。

AIを活用した予測で在庫量や需要を予測する

WMSの導入などを通して、日次でデータを膨大に蓄積すれば、そのデータを活用した予測によって需要を予測し、在庫量を調節できます。

倉庫では、販売実績や出荷実績に基づいて、商品やカテゴリーごとに需要を予測し、必要な商品を確保できるようにすることで、倉庫業務の協力なサポーターになりえます。

AIでは時系列データ(時間的に変化した情報を持つデータ)を学習することによって、特定の日の入荷量や需要などを予測できます。AIを活用した予測をすることで、在庫を抱えるリスクを低減するだけでなく、人員計画を見直し、人件費を低く抑えたり、倉庫内のスペースを効果的に管理できたりします。

RPAを活用し、定型的な作業を自動化する

WMSなどを活用して業務を効率化しても、部分的には定型的な事務作業が残ってしまいます。例えば、PC作業では単純な貼り付けやデータのダウンロードなど定型的な作業が多く存在しますし、倉庫での業務においても、FAXで届いた注文の手入力や、手書き文字の入力、メール処理などさまざまな定型的な事務作業が残ります。

そこでRPAを活用することで、業務効率化を図ることができ、労働生産性の向上に繋がります。

RPAとはRobotic Process Automationの略で、人がパソコンを使って行う定型的な作業をソフトウェアロボットに代替させることで、自動処理できるシステムです。

おわりに

日本の物流を支える倉庫ですが、人に頼りがちな部分も多く、根本的な管理システムからAIの活用まで、幅広く技術活用を進めていく必要があります。

今後もさらに重要性が増す物流を、いかにシステムを通じて支えていくのか、今後もこのブログでは、物流業界のAI活用について着目し、お伝えしていきます。

 

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WRITER

 

  Asei AI/DX専門ライター「Asei」

AIやDXなどが専門のライター。累計執筆数500本以上。 「曖昧な技術を具体的に」を心がけ、トレンドに合わせてさまざまな視点から発信します。フリーのフォトグラファーも。

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